“すずめのお宿“の竹林と古民家
目黒名物と言えば筍。昔は区内のあちこちに見られた見事な竹林も都市化の波に呑まれ、既に大半が姿を消した。
ここ「すずめのお宿緑地公園」には、かつての名残をとどめる貴重な竹林が今も健在。昭和の初め頃、この竹林には数千羽のすずめが棲み、土地の人々は「すずめののお宿」の名で呼んでいたという。
園内の古民家は、衾村の旧家栗山家の母家を移築、復元したもの。昔の農具などが展示され、当時の暮らしぶりを知ることができる。
碑文谷3丁目、目黒区立大岡山東住区センターの向かいにある公園。
古民家は緑が丘にあった旧家栗山家の母屋です。長屋門も解体されて、どこかに保存されているそうです。
この付近は、昭和のはじめまで目黒でも有数の竹林で、良い竹の子がとれました。竹林には無数のすずめが住みつき、朝早くいづこへともなく飛び立ち、夕方には群れをなして帰ってくることからいつしか人々は、ここを「すずめのお宿」と呼ぶようになりました。
この土地の所有者 角田セイさんは、長年ここで一人暮らしをしておりましたが、「土地は自分の死後お国に帰したい」といって大事にしておられたそうです。その尊いご遺志が生かされて、角田セイさんの没後、目黒区が国からこれを借り受けて公園を造り、多くの人々の憩いの場として利用することができることとなったものです。
ここに「すずめのお宿緑地公園」の由来を記して、故人のご遺志に深い感謝をささげます。
https://maps.app.goo.gl/HSqgngcPdSTAZMiP7?g_st=ic